「1円スマホ」という言葉を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
1円スマホとは、1円で購入できるスマホ、またはキャンペーンのことを指します。
通信会社は主に通信料で利益を上げているため、回線の契約者数を増やす必要があります。
そこで、回線契約を前提に破格の安さでスマホを販売することで、契約者数の増加を狙っているのです。
最近では様々な規制により、以前に比べると人気スマホが1円で買えるキャンペーンは減ってしまいました。
しかし通信会社や店舗によっては今でも1円でスマホを販売していることがあるのです。
最新の1円スマホキャンペーンは以下の通りです。
電気通信事業法施行規則等の一部改正により、2023年12月27日から大きな規制が入っています。いわゆる「スマホ規制」ですね。
ただし、1円スマホはなくなっていません。
今現在でも、1円で買えるスマホは存在しており、各キャリアは本体価格の値下げを行うなどして1円スマホを実現しています。
1円スマホとは
1円スマホとは、その名の通り1円で購入できるスマホのことです。
1円でスマホが買えるキャンペーンのことを指す場合もあります。
スマホを1円で買える理由は?
本来は何万円もするスマホを1円で売ってしまったら、お店は利益を得られませんよね。
それでもお店が1円スマホを販売する理由は、回線契約者数を増やすためです。
大手キャリアをはじめとした通信会社は、主に月々の通信料で利益を上げているため、回線の契約者数を増やしていく必要があります。
そこで、回線契約を前提に破格の安さでスマホを販売することで、契約者数の増加を狙っているのです。

1円スマホは消滅しないが種類は減るかも
2023年11月7日、総務省は携帯電話の料金やサービスの競争促進に向けて、「日々の生活をより豊かにするためのモバイル市場競争促進プラン」を発表しました。
1円端末販売等につながる過度な割引を規制し、転売ヤー等を防止するため、次の制度改正(省令)を年内に実施。
・ 割引額の上限の見直し(2万円→原則4万円)※
※ 原則4万円。ただし、端末価格が4万円から8万円までの場合にあっては端末価格の50%、4万円以下にあっては2万円。
・ 「白ロム割」を規制対象引用元:日々の生活をより豊かにするためのモバイル市場競争促進プラン 4ページ|総務省(令和5年11月)
新プランには転売ヤー対策として、1円端末の販売につながる過度な割引を規制することが盛り込まれています。
当初、この規制によって1円スマホがなくなると予想されていました。しかし実際は、消滅せず今現在も販売されていますよね。
大手キャリアなどは、1円スマホを実現できる価格まで端末価格の値下げを行っているのが実情です。
値下げの対象となる機種は、基本的にエントリークラスのものに限られます。
それでも初めて使うスマホや、お子様に持たせるためのスマホとしては充分な性能ですし、お手軽に契約できるのは消費者としては嬉しいですよね。

2025年以降の1円スマホの動向
2024年12月26日に「電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン」が改正され、端末購入プログラムの買取価格に規制が入りました。
電気通信事業者において、将来時点において端末の買取りを行うこと等のプログラムを提供しようとする端末について、「端末の販売価格×残価率×その他考慮事項」という算出式により、利益の提供を行う将来時点において予想される合理的な買取等予想価格(以下単に「買取等予想価格」という。)を算出する。
引用元:「電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン」の改正案に対する意見募集の結果及び改正したガイドラインの公表 43ページ|総務省(令和6年12月)
これまでキャリアが自由に設定していた買取価格を、今後はリユースモバイルジャパン(RMJ)の価格を基準とすることに変更されます。
RMJの買取価格基準はキャリアの設定よりも低いため、1~2年後のスマホ買取価格が下がりユーザーの実質負担が増えることに。
これにより、ソフトバンクなどの一部キャリアで1円スマホの対象機種が少なくなってしまいました。

1円スマホキャンペーン最新情報
2025年2月現在で実施中の1円スマホキャンペーンを紹介します。
それぞれの詳細について解説していきます。
au:オンラインショップで対象機種がほぼ1円
画像引用元:【公式】au
auでは、1円スマホの取り扱いはありません。
ただし、「au Online Shop お得割」と端末購入プログラムの「スマホトクするプログラム」を組み合わせることで、実質47円と破格で手に入れられるスマホがあります。
- iPhone 14
- iPhoneSE(第3世代)
- Redmi Note 13 Pro 5G
- Redmi 12 5G
- arrows We2
47円で手に入れる条件は、auオンラインショップを利用して他社からの乗り換えで対象機種を購入し、スマホトクするプログラムを利用することです。
auでスマホを安く手に入れるなら、店舗ではなくオンラインショップを活用しましょう。
また、同じ条件なら以下の機種も安く手に入ります。
- iPhone 15(128GB):実質7,900円
- Google Pixel 8a:実質5,300円
2台とも人気機種のため、在庫がなくなる前に早めにゲットしましょう。
UQmobile:対象機種がほぼ1円
画像引用元:【公式】UQ mobile(モバイル)
現在UQmobileオンラインショップでは、1円スマホは取り扱っていません。
しかし、端末購入プログラムの「スマホトクするプログラム」などを適用することで、実質47円と1円に近い金額で購入できる機種はあります。
対象機種は以下の通りです。
- iPhone 14
- iPhoneSE(第3世代)
- Redmi Note 13 Pro 5G
- Redmi 12 5G
- arrows We2
条件は、他社からUQmobileへ乗り換えるのと同時に端末を購入することと、コミコミ/トクトクプランを契約してデータ増量オプションIIに加入し、スマホトクするプログラムを利用すること。
データ増量オプションは適用日から7ヶ月間は無料なので、初月から費用が発生することはありません。
47円で購入したい場合は必須条件となるため、忘れずにオプションを契約しましょう。
ソフトバンク:オンラインショップで対象機種がほぼ1円
画像引用元:【公式】ソフトバンク
ソフトバンクも1円スマホは取り扱っていません。
ただし、オンラインショップで端末購入プログラム「新トクするサポート」を利用すると実質24円で手に入る機種があります。
対象機種は次の通りです。
- iPhone 14
- iPhone SE(第3世代)
ソフトバンクは、2024年12月26日の規制によって実質1円近くで購入できる機種が減ってしまいました。
しかし、まだまだ格安で手に入る人気機種もあるためキャンペーンや端末購入プログラムをうまく活用しましょう。
24円で手に入れる条件は、ソフトバンクオンラインショップで他社から乗り換えし、新トクするサポートを利用して分割で対象機種を購入することです。
また、同じ条件で購入するなら次の機種もお得です。
- iPhone 15(128GB):実質4,920円
- Google Pixel 8a:実質2,400円
使い勝手のいいミドルレンジモデルが実質1万円以下の負担で手に入るため、予算に合わせて選んでみてください。
ワイモバイル:一括払いで1円&新トクするサポート(A)で実質24円
画像引用元:【公式】ワイモバイル(Y!mobile)
ワイモバイルオンラインショップでは、他社からの乗り換えで一括払い1円で購入できるスマホが多数揃っています。
- nubia S 5G
- OPPO A79 5G
- moto g64y 5G
- OPPO A3 5G
- iPhone SE(第2世代)64GB ※認定中古品
一括1円で購入するための条件は、他社からの乗り換えでシンプル2 M/Lプランに加入し、ワイモバイルオンラインショップで対象機種を購入することです。
比較的新しいモデルが多いため、コスパ良く新機種を手に入れたい方はチェックしてみてください。
また、ワイモバイルでは2025年1月16日から端末購入プログラム「新トクするサポート(A)」が始まりました。
新トクするサポート(A)を利用することで、実質24円で手に入る機種もあります。
- iPhone 14
- iPhone 13
- iPhone SE(第3世代)
- かんたんスマホ3
実質24円の条件は、他社からの乗り換えで新トクするサポート(A)を利用して48回払いで購入し、25ヵ月目に特典を利用することです。
iPhoneやかんたんスマホが格安で手に入るため、ぜひチェックしてみてください。
また、新トクするサポート(A)を利用すると次の機種もかなりお得に手に入れられます。
- OPPO Reno11 A:実質3,360円
- Google Pixel 8a:実質2,400円
- Android One S10:実質1,080円
- Libero Flip:実質1,080円
- AQUOS wish4:実質5,520円
AQUOS wish4やGoogle Pixel 8aなどの人気モデルが1万円以下の負担で購入できますよ。
LIBMO:期間限定で対象機種が一括1円
画像引用元:【公式】LIBMO(リブモ)
LIBMOでは、契約と同時にスマホを購入すると最大23,000円割引になるセールを開催しています。
一括1円になる機種は以下の通りです。
- Redmi 14C:本体価格20,001円が1円
- moto g24:本体価格20,001円が1円
ただし、1円で購入するためには以下のプランを契約する必要があるため、ご注意ください。
- なっとくプラン(ライト)
- なっとくプラン(3GB)
- なっとくプラン(8GB)
- なっとくプラン(20GB)
- なっとくプラン(30GB)

スマホ乗り換えドットコム:一括1円や総額24円の特価スマホを多数ラインナップ
スマホ乗り換えドットコムは、オンラインでスマホの契約ができるソフトバンクの代理店です。
対象機種が特別価格で購入できる「AndroidセールとiPhoneセール」を開催しており、適用条件を満たすと対象機種を一括1円で購入できます。
- arrows We2:一括1円
- Redmi 12 5G:一括1円
また、48回払いの分割払いなら月々の負担金が1円になるお得なスマホもあります。
対象のスマホを48回払いで購入し、25ヶ月目に新トクするサポートの特典利用を申し込んだ後に端末を返却すれば、翌月以降の支払いが不要に。
これにより、実質24円(1円/月×24回)でスマホを手に入れることが可能です。
対象機種は以下の通り。
- iPhone SE第3世代(128GB)
- iPhone 14(128GB)
※新トクするサポートの査定条件を満たさなかった場合、2.2万円の支払いが必要です。
※端末を返却しない場合は25ヶ月目以降も機種代金の支払いが継続されます。
なお、ソフトバンクの新トクするサポートを適用することで、そのほかの人気機種も実質1万円以下で購入できます。
新トクするサポートは48回払いで購入し、13ヶ月目または25ヵ月目に特典利用を申し込み、その翌月末までにソフトバンクに機種を返却すれば適用されます。
残りの残債を支払う必要はありません。
対象機種は以下の通り。
- iPhone 15(128GB):実質4,920円
- Google Pixel 8a:実質2,400円
- motorola edge 50s pro:実質9,824円
※新トクするサポートの査定条件を満たさなかった場合、2.2万円の支払いが必要です。
※端末を返却しない場合は13ヶ月目以降も機種代金の支払いが継続されます。
ソフトバンクへの乗り換えを検討している人は、ぜひ期間中にお申し込みください。

ドコモ・au・ソフトバンクで1円スマホは購入できる?
ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアでは、公式には1円スマホキャンペーンは行っていません。
しかし、店舗によっては1円スマホの特価キャンペーンを実施していることがあります。
そのようなキャンペーンは、基本的にオンラインショップや直営店ではなく、街中や家電量販店にあるキャリアの代理店で行われています。
割引対象の機種や条件は店舗によって異なるため、店頭のポップなどを確認してみると良いでしょう。

1円スマホキャンペーンの注意点
1円スマホキャンペーンを利用する場合、以下の点に注意しましょう。
- 注意点1:対象プランに制限がある場合がある
- 注意点2:オプションへの加入が必須であるケースも
- 注意点3:回線契約なしの場合、割引が受けられない
それぞれの注意点について詳しく見ていきます。
注意点1:対象プランに制限がある場合がある
1円スマホキャンペーンの利用条件として、契約する通信プランが定められている場合があります。
月額料金の高い無制限プランや、年齢制限のあるデビュープランなどに限定されていることもあるため、キャンペーンの条件は事前にしっかり確認しておくことが大切です。

注意点2:オプションへの加入が必須であるケースも
1つ目の注意点と重なりますが、オプションへの加入が条件となっているキャンペーンもあります。
人によっては全く必要のないオプションを契約することになってしまうかもしれません。
自分にとって本当に必要なオプションなのかどうか、慎重に検討してくださいね。
注意点3:回線契約なしの場合、割引が受けられない
1円スマホキャンペーンで行われている大幅割引は、回線契約を結ぶことが前提となっています。
そのため、回線契約を伴わない端末のみの購入では、同等の割引を受けることができません。

冒頭でも述べた通り、1円スマホのような大幅割引は回線契約を増やすための施策です。
したがって、「1円でスマホを買うなら、新しく回線契約を結ばなくてはならない」と認識しておきましょう。
1円スマホでよくある質問
最後に、1円スマホに関するよくある質問にお答えしていきます。
0円スマホキャンペーンはある?
ただし、一部通信会社では端末の下取りやポイント還元を組み合わせることで実質0円になるケースも。
契約予定の通信会社のキャンペーン詳細をよく確認してみてくださいね。
回線契約なしでも購入できる?
しかしながら、現在の電気通信事業法では携帯キャリアが端末のみの販売を拒否することが禁止されているため、回線契約なしでもスマホを買うこと自体は可能です。
そのため、店頭では回線契約なしでも適用可能な割引キャンペーンが行われている可能性も。

キャリアはなぜ1円スマホを売るの?
そのため、回線契約の数をできるだけ増やしたいというのが通信キャリアの本音です。
キャリアとしては、スマホを破格の安さで売ることでユーザーを集め、そこから回線契約の増加につながることを期待してキャンペーンを行っています。
大幅な端末割引で生じた赤字は、月々の通信料で補填しているケースも。
1円スマホキャンペーンで、回線の契約や特定プランへの加入が条件として定められているのはこのためです
すぐ解約しても大丈夫?
結論から言えば、そのような短期解約はおすすめしません。
短期解約を行うとブラックリストに登録されてしまうリスクがあります。
短期解約を繰り返すことでブラックリスト入りするケースが多いようですが、一度の短期解約でもブラックリスト入りすることも稀にあるようです。
ブラックリストに登録されると、数年間はその通信会社で契約を結べなくなってしまいます。短期解約はできるだけ控えましょう。

1円スマホキャンペーンは条件が合えばかなりお得!
1円スマホキャンペーンには回線契約などの条件が設けられていますが、利用できればかなりお得です。
2023年12月27日以降の端末割引規制後、1円スマホはなくなると予想されていましたが、今現在でもキャリアの値下げ合戦により、1円スマホは存続しています。
なお、1円スマホのキャンペーンは適用条件が複雑なケースも多いです。契約前にしっかり確認してくださいね。
